FX取引実践
FXを実践するための基本知識
FXのいまどき投資前略
昨年以来、世界的に景気が後退したこともあって、各国とも大幅に金利を引き下げました。
従来、豪ドルなどの高金利通貨を買って持ち続ければ、為替差益とスワップポイントの両方でかなりの利益を得られるFXですが、これだけ金利が下がるとさすがに投資戦略にもひと工夫が必要になってきます。
とはいっても基本が大幅に変わったわけではありません。この手のリスク商品で運用する場合は、自分が負えるリスクをしっかり把握し、それに合った投資戦略をとることです。
また短期売買と長期投資のいずれを選ぶかによって、レバレッジの倍率や、マーケットを見るポイントに違いが生じるので、まずは自分に合ったスタイルを考えましょう。
ロスカット&マージンコールで比較
「ロスカットルール」とは、損失を限定するための仕組み。10万円の証拠金、1米ドル=100円で1万米ドル購入した場合、当初の証拠金維持率は100%ですが、1米ドル=95円になると5万円の損失が生じ、維持率は50%になります。
証拠金維持率が定められた比率を下回ると、「マージンコール」が発生。
メールなどで証拠金の追加が必要な旨が知らされます。
そのまま何もせずに円高が進み、1米ドル=92円になると、証拠金維持率は20%に。
このように一定の証拠金維持率を下回った場合、ポジションが「自動がロスカット(強制決済)」されてしまうため、注意が必要です。
ロスカットルールの仕組みを図形化しています。

指値注文&成行注文
成行・指値・逆指値注文などさまざま! さまざまな注文方法があるFXですが、まず覚えておきたいのは、 ①価格を指定して注文する「指値注文」 ②価格を指定しないで注文する「成行注文」 ③現在より不利なレートで売買する「逆指値注文」の3つです。なるべく安い価格で買いたい、高い価格で売りたいというときには、「指値注文」を利用。
また、強いトレンドに乗りたいときは、価格を指定しないで売買する「成行注文」が便利です。
「逆指値注文」は、上昇(下落)トレンドを確認して買いたい(売りたい)ときなどに利用するほか相場が大きく動いたとき一定額以上損失が出ないよう、損切り注文にも使えます。
豪ドルで「FX外貨預金」にチャレンジ!
FXというと、非常にリスクの高い取引というイメージが強いのですが、やり方によっては、外貨預金とあまり変わらない程度のリスクで運用することができます。
FXなら外貨定期預金のように、満期まで解約不可ということもありませんし、為替手数料などのコストも安く済むので、お得なのです。
日本と豪州の金利差がゼロになったら、このスワップ狙いの投資は意味がなくなるからです。
また、豪ドルは資源価格と連動しやすいので、原油価格にも注目です。
ここでは豪ドルを選びましたが、海外旅行や出張などで使う可能性の高い通貨を選ぶこともポイント。
大きく円高が進んだとしても、外貨のまま使ってしまえば、為替差益を気にせずにすみます。
また、スワップポイントはレバレッジに合わせて加算されますので、レバレッジをかけていると、スワップポイントもレバレッジにともなってアップします。
FX会社の中には、外貨のまま銀行の外貨預金口座に出金してくれるところがあるので、外貨預金のようにFXを利用する際は、この手のサービスをチェックしてみましょう。
豪ドルスワップ狙いで年8%を目指す!
ここでは多少レバレッジ倍率を上げて、年利8%程度のスワップ金利の獲得を目指します。 FXはレバレッジ倍率を高めると、実質的にスワップ金利も同じ倍率で確保できるので、利回りをアップさせることができます。 ただし、レバレッジを上げた分、リスクも高まっているので注意が必要です。
強制ロスカットさえされなければ、スワップ金利を受け取り続けることができます。
やはり元本部分に損失が生じているかどうかの把握は重要。
為替の損失が拡大しては、もらったスワップ金利も結局、吹き飛んでしまうからです。
その時に円高で為替差損が生じているのを知っても遅いので、投資する前に損益分岐点を
意識しましょう。
FX会社によっては、非取引所取引と取引所取引のように取引形態に違いがあります。
スワップ金利は当然、課税対象ですが、両者は税率が異なります。
所得水準によって状況は変わりますが、有利なのは20%の申告分離課税である取引所取引の方。課税はポジション決済時点なので、複利効果が期待できます。
米ドルでレバレッジをかけて高リターンを狙う
レバレッジを10倍まで高め、積極的に為替差益を確保する戦略です。為替差益を狙うので、短期売買が中心になることに加え、外貨の「買い」だけでなく「売り」も組み合わせて取引する必要があります。また短期の売買がしやすいように、取引通貨は取引量が最も多い米ドルにします。
短期のトレードをする場合、チャートは日足など、短いものが中心になりますが、それだけを見ていると、大きな流れを読み間違えることになります。
たとえば、日足でみると上昇トレンドなのに、週足や月足のようなチャートを見ると、下降トレンドだったり、レンジ相場だったりするケースがあるのです。
チャートは、長期から短期まで複数をチェックしましょう。
チャートにも表れているように、為替レートは常に上下を繰り返しているので、売りからも利益を狙えるようになれば、利益確保のチャンスは倍増します。
金利差が縮小している時は、売りのコストも小さくなるので、売りになれるチャンスでもあります。
短期売買で一番大事なのは、あくまで余裕資金の一部で取引するということ。
正直「遊び」と割り切るくらいの感覚でちょうど良いのです。
レバレッジ10倍の取引は、それだけリスクも高いということです。
それとともに、自動売買を活用したり、強制ロスカットに追い込まれる前に自分から損切りをするなど、リスク管理が非常に大切です。
米ドルで3万円稼ぐ!
FXの面白さは、やはり為替差益狙いですね。 この場合ある程度レバレッジを高める必要があります。 為替の1日の値動きは、株式に比べて平均的に小さいため、多少、レバレッジを効かせないと満足できるリターンが得にくいからです。 そこで、まず5倍のレバレッジで、売買の感覚をつかんでみましょう。たとえば、95.50円で買った米ドルを98.50円で売却したら、(98.50-95.50)×1万円=3万円ということ。
もちろん、レバレッジを高めた分、リスクも高まります。円高が進みそうなら自分で損切りしましょう。
この方法は多少積極的に値動きを追及するため、経済ニュースが入りやすい米ドルを選びます。
豪ドルなどは情報がつかみにくいので、米ドルが一番安心といえます。
また、米ドルの変動要因を必ず頭に入れておくこと。
表に挙げたものが主な米ドルの変動要因になります。
これらが、材料として浮上したら、即、売り買いができるようにしましょう。
リスク管理と収益追求を両立させるため、自動売買の活用がおススメです。
為替は24時間動いているので、どこにチャンスが隠れているかわかりません。
自動売買を使えば、事前指定したレートに達した時点で、新規注文や利益確定、損切りを自動的に執行してくれます。
特に重要なのは損切り。
損が膨らむ前に、自分から損失を確定させるのが、生き残るコツです。
コア・サテライト投資で為替と金利のWゲット!
コア・サテライト投資とは、値動きの安定した通貨をコアとして持つ一方、値動きの荒い通貨をサテライトとして、タイミングをみて売り買いするという考え方。長期投資と短期売買の併せ技で、複数通貨のポートフォリオを持つというイメージです。
ここでは、コアを豪ドル、サテライトを英ポンドにしました。
もう少しリスクを負えるなら、コア部分のレバレッジを3倍にして、より多くのスワップ金利が確保できる方法を考えても良いでしょう。
ポンド/円でいえば、かつては1ポンド=200円が下値抵抗だったのが、一気に120円まで円高が進みました。
長期で考えれば1ポンド=120円を底とみて、円安トレンドの波に乗るチャンスともいえます。
レンジを上抜いたり、反対に下回ったら、しばらくその方向にトレンドが続くとみて、新たに仕掛けましょう。
為替は基本的にトレンドの最中が一番利益を上げやすいのです。
通貨別実力チェック
2009年通貨別実力チェック2007年のサブプライムローン問題以降は、低金利の円を借り、高金利資産に振り替える「円キャリートレード」の解消による円の買い戻しなどもあり、急激な円高・ドル安が進行。
米ドルは1ドル=120円台の推移から、2009年1月には1ドル=87円となりました。
米国の巨額な財政赤字やほぼゼロ金利政策の継続など、ドル売りの要素はいまだ多く、今後も円高・ドル安基調が続く可能性は高いと考えられます。
しかし、すでにかなり円高が進行しているため、安易なドル売りは危険です。
アメリカの景気回復の材料がいつ出てくるかに注目したいところです。
米ドルの避難通貨として利用されることも多く、米ドルと反対の動きをするのが特徴。
最近は米ドルの信頼度低下に伴い、対ドルで強さを見せています。対円相場では、2008年7月以降急激なユーロ安が続いていたものの、今年1月に112円台を付けて以降、緩やかなユーロ高基調に転じています。
しかし、このまま円安・ユーロ高基調が続くとみるのは危険です。
注意したいのが、西欧諸国の、東欧向け融資の焦げ付き。
この問題が表面化してくると、ユーロ売りに拍車がかかる可能性があります。
そうなれば、再び円高・ユーロ安に転じる可能性がある点に注意が必要です。
しかしオーストラリアは鉱産物をはじめとする資源に恵まれているため、今後は商品価格の上昇に伴う豪ドルの買いが期待できそう。
金利が上昇局面に入れば、買いが入る可能性も。
北海原油を持つ産油国であるため、原油価格と為替の動きが連動する傾向があります。
昨年から今年にかけて進行した対円での下落傾向はやや収まりつつあるものの、景気悪化の懸念は拭えず、円高基調が続く可能性も。
しかし同じ資源国のオーストラリアと異なり、金利は0,25%とかなり低い水準。
また米国への輸出割合が多いため、米国経済の影響を受けやすいという特徴をもっています。
スイスは金の産出国でもあり、金価格との連動性が高い点も特徴。
輸出相手国であるEU諸国の経済による影響も大です。
FXには大きく分けてスワップ金利を狙う方法と、為替差益を狙う方法がありますが、スワップ金利狙いの場合は、豪ドルやNZドル南アフリカランドなど、金利が高めの通貨が狙い目。
ただしこれらの通貨は米ドルやユーロなどと比較して流通量が少ないため、値動きが激しくなる傾向がある点には注意が必要です。
また為替差益を狙った取引を行う場合は、流通量が多く、流動性が高い通貨を選ぶのがポイント。
初級者は、比較的情報が入りやすい米ドルやユーロからスタートするのがおススメです。
現在南アフリカランドが7,5%、トルコリラが8,75%、アイスランドクローネが12%など、高い金利水準を維持しています。
しかし、これらの国々は格付けが低く、通貨の信用性が低いのが難点。
流通量も少ないため、値動きが激しいというデメリットがあります。
スワップ狙いで投資しても、急激な為替の動きであっという間にスワップ分の利益が飛んでしまうことも。初心者はなるべく避けたほうが無難といえそうです。
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